実際に試した条件
実機検証確認日- 確認した内容
- HumanによるNotta Freeでの短い日本語音声2本の文字起こし、Auto・Standard要約、Notta Brainによる決定事項・未決事項・タスク抽出の実機検証(AS-033と同じ検証の記録を、議事録づくりの手順として整理)
- 環境・条件
- Notta Free/Mac/Chrome。日本語・一人の話者・比較的静かな環境で、約2分41秒と約2分06秒の音声2本
- 範囲と未確認のこと
- 複数人の会議、長時間の会議、騒音下、オンライン会議の自動録音は未検証。正解率の数値や作業時間の削減量は測定していない
会議が終わったあと、議事録を書く時間がとれない。メモを見返しても、何が決まったのか思い出せない。そんなときに、AIで議事録を作る方法を知りたくなると思います。
先に結論を言うと、AIに任せやすいのは文字起こし・要約・決定事項とタスクの取り出しです。一方で、固有名詞の表記、発言の意味の確認、AIが付け足した内容の見極めは、人が行う必要があります。
この記事では、Ascent StudioがNottaで実際に試した結果をもとに、録音から「次にやること」を決めるまでの流れを5つの段階に分けて紹介します。
この記事でわかること
- AIで議事録を作るときの5つの段階
- 各段階で、AIに任せられたこと・人が確認したこと
- 決定事項とタスクを取り出すときの質問の仕方
- AIの要約をそのまま議事録にしないほうがよい理由
AI議事録は5つの段階で作る
- 01録音
会議や打ち合わせの音声を残す
- 02文字起こし
音声をテキストにする
- 03確認
固有名詞や聞き間違いを直す
- 04要約
話題ごとに短くまとめる
- 05タスク化
決定事項・未決事項・次の行動を分ける
大事なのは、3番目の「確認」を飛ばさないことです。AIの要約やタスク抽出は、文字起こしのテキストをもとに作られます。最初のテキストに誤りがあると、そのまま要約やタスクに引き継がれるおそれがあります。
1. 録音する
最初に、会議の音声を残します。対面ならスマートフォンやレコーダー、オンライン会議なら会議ツールの録音やNottaの会議連携などの方法があります。
録音の前に決めておきたいのは、次の2つです。
- **参加者に録音することを伝える。**議事録のためでも、無断で録音しないようにします。
- **録音してよい内容か確認する。**お客様の個人情報や社外秘の情報を含む会議は、社内のルールを確認します。
Ascent Studioの検証では、一人で考えを話した約2〜3分の音声を使いました。静かな部屋で一人が話した条件なので、複数人が同時に話す会議よりは文字にしやすい条件だったと考えられます。
専用のレコーダーを使うか、スマートフォンだけで足りるかはNotta Memo Proは必要?スマホ版Nottaだけで足りる人・専用レコーダーが向く人で整理しています。
2. 文字起こしする
録音した音声をテキストにします。Nottaでは、録音しながらリアルタイムで文字にする方法と、録音ファイルを取り込む方法があります。
**Ascent Studioで確認したこと:**サービス名やツール名などの用語は、正しく、またはおおむね正しく読み取られました。一方で、次のような点は残りました。
- 「エックスサーバー」が「xサーバー」と表記された
- 言い直しや「えー」「えっと」といったつなぎ言葉が残った
- 助詞や文法が不自然な箇所があった
用語が読み取れていても、文章全体が正確とは限りません。**文字起こしは、議事録の完成品ではなく「材料」**と考えると扱いやすくなります。
3. 人が確認・修正する
要約やタスク抽出の前に、文字起こしのテキストを一度読みます。全部を直す必要はありません。次の3点に絞ると、確認の負担を減らせます。
- 社名・人名・商品名など、固有名詞の表記未完了
- 数字・日付・金額未完了
- 「決めた」「やめた」など、結論に関わる発言未完了
固有名詞の表記揺れは、要約やタスクにも引き継がれやすい部分です。よく出てくる用語は、Nottaの単語登録で登録しておく方法もあります(無料プランは3単語まで、公式料金ページより)。
4. 要約する
テキストの確認ができたら、要約を作ります。Nottaでは、AI要約のテンプレートを選べます。
**Ascent Studioで確認したこと:**同じ音声でAutoとStandardの2種類の要約を比べました。今回の出力では、Autoは主要な話題を短くまとめ、Standardは話題ごとに見出しを付けて、文章として読み返しやすい形にまとめていました。
- 会議の直後に全体を振り返る → 短くまとまった要約
- 後から議事録として読み返す → 話題ごとに整理された要約
どちらが合うかは用途で変わります。各モードの性能差として一般化はできませんが、会議の後にすぐ確認する用途と、記録として残す用途で要約を分けると使いやすく感じました。
5. 決定事項・未決事項・タスクに分ける
議事録で一番役に立つのは、「何が決まって、次に誰が何をするのか」です。Nottaでは、Notta Brainに会話の内容を質問して整理しました。
Ascent Studioで確認したこと:
- 「これから実行するタスクだけ」と条件を付けると、完了済みと話した作業を除いて、次に行う作業を取り出せました。
- 決定事項を求めると、完了した事実と今後の方針が同じ一覧に並びました。
- 「優先順位はまだ決めていない」と話していた部分は、優先順位が確認できない、と返されました。
ここから分かったのは、「決まったこと」と「これからやること」は、別々に質問したほうが整理しやすいということです。
そのまま使える質問の例
次の質問は、Ascent Studioの検証で使った聞き方を、議事録向けに整理したものです。
この会議の中で、決まったことだけを箇条書きにしてください。会話で確認できない内容は追加しないでください。
この会議の中で、これから実行する必要があるタスクだけを抽出してください。完了済みの作業は除外し、担当者と期限が会話にあれば一緒に書いてください。推測で追加しないでください。
この会議の中で、まだ決まっていないこと・持ち越しになったことを箇条書きにしてください。
最後に、取り出したタスクが元の発言にあるか、文字起こしと照らし合わせます。
AIの要約をそのまま議事録にしない理由
**Ascent Studioで確認したこと:**Notta Brainに、記事案やSNS案、追加で調べることを広く求めたところ、会話に直接出てこない調査項目も提案されました。
案を出してもらう用途では役に立つ補足です。ただ、議事録として読むと、実際に話されたこととAIの提案が混ざって見えてしまうおそれがあります。
そこで、「会話で確認できる事実だけ」「会話にない情報は追加しない」と条件を付けて質問し直すと、実際に確認できたことと、これから検証すると話していることが分かれて返ってきました。
この聞き方で誤りがなくなるとは言えません。社外に出す議事録や、契約・金額に関わる内容は、元の音声と文字起こしを人が確認してから使ってください。
議事録を作るときの役割分担
| 作業 | AIに任せやすいこと | 人が行うこと |
|---|---|---|
| 録音 | 録音と保存 | 参加者への説明・録音してよい内容かの確認 |
| 文字起こし | 音声をテキストにする | 固有名詞・数字・結論に関わる発言の確認 |
| 要約 | 話題ごとに短くまとめる | 要約が元の会話とずれていないかの確認 |
| タスク化 | 決定事項・未決事項・次の行動の候補を出す | 担当者と期限の確定、AIの補足を外す |
無料で試すときの注意
Nottaの無料プランは、2026年9月28日時点で、文字起こしが月120分、1回3分まで、AI要約が月10回です(公式料金ページ)。1時間の会議を丸ごと無料で文字起こしすることはできません。
まずは3分以内の短い打ち合わせや、一人で考えを話す「一人会議」で、流れを試すのが現実的です。長い会議で使うなら、プレミアム(月1,800分・1回5時間)が前提になります。無料版で足りるかはNotta無料版とPremiumの違いで整理しています。
よくある質問
AIで議事録を作ると、そのまま使えますか?
Ascent Studioの検証では、そのまま使える完成品にはなりませんでした。固有名詞の表記揺れや言い直しが残り、AIが会話にない補足を加えることもありました。文字起こし後の確認と、要約・タスクの照合は人が行う前提で使うのが安全です。
決定事項とタスクはAIで取り出せますか?
Nottaで試した範囲では取り出せました。ただし決定事項には完了した事実と今後の方針が混ざったため、「決まったこと」と「これからやること」は別々に質問すると整理しやすくなりました。
無料で議事録を作れますか?
Nottaの無料プランは月120分・1回3分まで・AI要約月10回です(2026年9月28日確認)。短い打ち合わせで流れを試すことはできますが、1時間の会議を丸ごと文字起こしするには有料プランが必要です。
複数人の会議でも同じように使えますか?
Ascent Studioの検証は一人で話した短い音声のため、複数人の会議は未検証です。話者が多い、声が重なる、騒音があるといった条件では、結果が変わる可能性があります。
まとめ
AIで議事録を作るときは、録音→文字起こし→確認→要約→タスク化の5段階で考えると、どこをAIに任せ、どこを人が見るかを決めやすくなります。
Ascent Studioの検証では、要約とタスクの取り出しは便利に使えた一方、表記の修正とAIの補足の見極めは人の作業として残りました。まずは短い会議で一度流れを通し、自分の仕事で確認にどれくらい時間がかかるかを見てから、長い会議に広げる順番が無理がありません。
Nottaで試した画面と詳しい結果はNottaを実際に使ってみた|文字起こし・AI要約・Notta Brainは仕事で使える?、文字起こしとAI整理の役割分担はNottaとNotta Brainの違いで紹介しています。
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